背景
医療機器M&Aでは、部門横断の資料管理と多層的な開示制御が課題となる。
医療機器企業のM&Aにおけるデューデリジェンスは、一般的な財務・法務DDにとどまらない。薬事承認、QMS(品質マネジメントシステム)、製造委託、販売代理店契約、知的財産、安全性評価など、複数の専門領域にまたがる確認が求められる。
これらの資料は、薬事部門、品質保証部門、研究開発部門、法務部門、経理部門などで個別に管理されていることが多く、DD開始後は各部門への問い合わせが集中しやすい。
承認書の最新版の確認、QMS監査記録の所在確認、契約書の収集など、資料探索と整理に多くの時間を要するケースも少なくない。
また、買主候補、フィナンシャルアドバイザー(FA)、弁護士、会計士、薬事専門家、品質保証専門家など、関係者ごとに確認すべき資料の範囲は異なる。買主候補ごとに開示範囲を変える必要がある一方で、従来のメールやファイル共有中心の運用では、「誰に、どの資料を、いつ開示したか」の管理が煩雑になりやすい。
結果として、Excelによる開示管理、メールでの資料送付、資料差替への対応が繰り返され、DD対応そのものが大きな業務負担となる場合がある。
こうした課題に対応するため、リーガルテック株式会社は医療機器M&A向け「DD資料開示管理ワークフロー」の提供を開始した。
【DD資料開示管理ワークフローの主な内容】
| 項目 |
内容 |
| 資料分類 |
薬事、品質保証、技術、契約、財務、人事、知財などの分類基準を整理 |
| 開示段階管理 |
初期検討・一次DD・詳細DD・最終交渉などフェーズ別の開示範囲を設定 |
| 権限設計 |
買主候補、FA、弁護士、会計士、薬事専門家ごとに閲覧範囲を区分 |
| 閲覧ログ確認 |
重要資料の閲覧状況を記録・確認し、開示履歴として管理 |
| Q&A管理 |
DD中の質問・回答を資料と紐づけて整理 |
| 差替・版管理 |
更新資料や修正版資料のステータスを管理 |
| ステータス管理 |
各資料の開示状況を可視化 |
本ワークフローは、DD開始前の資料整理から、段階的な開示管理、Q&A対応、差替管理までの実務項目を体系的に整理したものである。