リーガルテック社、製薬・バイオ企業向け「IPO準備資料管理テンプレート」を提供開始【リーガルテックVDR】

薬事承認資料・研究開発資料・財務資料など、上場審査に必要な多層的資料管理の実務体制構築を支援

リーガルテック株式会社(東京都港区、代表取締役社長:平井 智之)は、リーガルテックVDRの導入企業向けに、製薬・バイオ業界のIPO準備に対応した「IPO準備資料管理テンプレート」の提供を開始した。

本テンプレートは、製薬・バイオ企業が上場審査において求められる薬事資料・研究開発資料・財務資料・知財資料などの機密情報を、証券会社・監査法人・法務アドバイザー・社内管理部門など複数の関係者に対して、段階的かつ適切に分類・管理・共有するための実務体制を整理したものである。上場準備期における資料管理の複雑性と情報統制の難しさという実務課題に対応することを目的として設計されている。

背景
製薬・バイオ企業のIPO準備における資料管理は、他業界と異なる複雑性を持つ

製薬・バイオ企業のIPO準備においては、一般的な財務・法務資料に加え、薬事承認・認証に関わる資料、パイプラインの研究開発進捗資料、臨床試験データ、GxP対応に関する品質保証資料など、業界特有の機密情報が大量に発生する。
これらの資料は、社内の研究開発部門・薬事部門・品質保証部門・法務部門・経営企画部門にまたがって管理されており、上場準備の段階で一元的に整理・統制することが難しい構造にある。
さらに、IPO準備に関与する外部関係者の層が厚いことも、製薬・バイオ業界の特徴である。主幹事証券会社・監査法人・法律事務所・薬事コンサルタント・知財専門家など、それぞれ異なる情報ニーズを持つ関係者が同時並行で資料確認を行う場面が多く、「誰に、どの資料を、どの段階で開示するか」の管理が実務上の重要課題となる。
加えて、未公開の臨床データやパイプライン情報、薬事対応の詳細などは、開示タイミングの誤りが競合他社への情報流出や審査プロセスへの影響につながりかねない。上場準備期における情報統制の精度は、他業界と比較しても特に高い水準が求められる。

「IPO準備資料管理テンプレート」の主な内容
  • 資料分類:薬事・研究開発・品質保証・財務・法務・知財・人事など、部門別・審査フェーズ別に分類
  • 権限設計:証券会社・監査法人・法律事務所・薬事コンサルタント・社内担当者ごとに閲覧範囲を設定
  • 開示段階管理:上場申請前・審査中・ヒアリング対応・最終承認前など、フェーズに応じた段階的な開示を管理
  • 閲覧範囲管理:資料の機密レベルに応じた閲覧制限を設定し、過剰開示・誤開示のリスクを低減
  • 閲覧ログ確認:重要資料の閲覧状況を関係者単位で確認し、開示証跡として記録
  • 版管理:研究データ・財務資料・薬事資料の更新履歴を管理し、最新版の所在を明確化
  • 差替管理:審査対応に伴う資料修正・追加開示資料を整理し、差替状況を一元管理
  • ステータス管理:各資料の提出済み・確認中・差替待ちなどのステータスを可視化
対象となる主な資料例
  • 薬事資料:薬事承認・認証関連資料、届出資料、添付文書、薬事対応履歴
  • 研究開発資料:パイプライン資料、臨床試験データ、非臨床試験結果、開発ロードマップ
  • 品質保証資料:GxP対応資料、QMS関連文書、製造工程資料、品質管理記録
  • 財務資料:決算書、事業計画、資金繰り表、収益予測資料
  • 知財資料:特許・商標・意匠、ライセンス契約、職務発明管理資料
  • 契約資料:共同研究契約、ライセンス契約、製造委託契約、販売代理店契約
  • 人事資料:組織体制図、役員情報、主要研究者の経歴・雇用契約v
  • 投資家向け資料:事業説明資料、IRデッキ、株主構成資料
対象資料例

技術資料

  • 回路設計図、製造プロセス仕様書、製品構造図、技術比較資料

研究開発資料

  • 開発経緯資料、試作記録、実験データ、先行技術調査資料

知財資料

  • 特許出願書類、特許ポートフォリオ資料、ライセンス契約書、侵害分析資料

契約資料

  • 取引基本契約書、秘密保持契約書(NDA)、技術供与契約書

品質保証資料

  • 試験成績書、品質検査記録、規格適合証明書

鑑定・法務資料

  • 技術鑑定書、法的意見書、準備書面添付資料、証拠説明書

ライセンス関連資料

  • ロイヤルティ計算資料、実施許諾範囲確認書、クロスライセンス関連資料

財務資料

  • 損害賠償算定根拠資料、売上・利益関連資料(訴訟対応用)

想定利用シーン
① 特許侵害訴訟における証拠資料の外部弁護士への開示

国内外の外部弁護士に対し、技術資料・特許資料を開示する際に、閲覧権限を弁護士チームに限定した上で資料を共有し、閲覧履歴を記録する。

② 技術鑑定人との資料共有

鑑定人に対して製造プロセス資料や試験データを提供する際、開示範囲を鑑定対象資料に限定し、鑑定終了後のアクセス停止まで一連の手順を管理する。

③ 訴訟フェーズ移行時の開示範囲の見直し

初期調査から本訴提起、和解交渉へと訴訟フェーズが移行する際に、開示可能な資料の範囲を段階的に更新し、関係者への通知と権限変更を適切に実施する。

④ 相手方代理人への限定的資料開示

裁判所の指示に基づき相手方代理人に資料を開示する場面において、閲覧範囲・期間・操作制限を設定した上で資料を提供する。

⑤ 社内技術部門との連携における情報統制

法務・知財部門が技術部門に資料提供を依頼する際、社外秘資料の取り扱いルールを明確にし、資料の授受履歴を記録する。

⑥ 和解交渉における資料管理

和解交渉の過程で提示する財務資料・損害算定資料について、交渉フェーズごとに開示範囲を管理し、交渉終了後の資料回収・アクセス停止手順を実施する。

⑦ 複数案件の並行管理

複数の訴訟・紛争案件を同時に抱える企業において、案件ごとに資料フォルダ・権限設定・ステータスを分離して管理し、担当者間の混在を防ぐ。

リーガルテックVDRによる支援

本ワークフローの運用基盤として、リーガルテック株式会社が提供するM&Aプラットフォーム「リーガルテックVDR」が活用できる。
リーガルテックVDRは、機密性の高い資料を安全な環境で管理・共有するためのプラットフォームであり、訴訟・紛争対応における以下の実務ニーズに対応している。

  • 機密資料の共有: 外部弁護士・鑑定人等への資料提供を、セキュアな環境で実施
  • 権限設定: 関係者の役割・フェーズに応じた閲覧・ダウンロード・印刷権限の個別設定
  • 閲覧ログ管理: 誰がいつどの資料を閲覧したかの履歴を自動記録・確認
  • 外部関係者との情報共有: 社外の弁護士・鑑定人・相手方代理人等への安全なアクセス提供
  • 資料追加・差替管理: 資料の更新・差替時における版履歴の保持と関係者への通知
  • Q&A対応支援: 外部関係者からの質問を資料と紐づけて管理し、対応履歴を記録

本ワークフローは、リーガルテックVDR導入企業に対して提供されるものであり、訴訟対応における資料管理体制の整備を支援する。

今後の展開

リーガルテック株式会社では、半導体・電子部品業界向けの訴訟・紛争対応ワークフローの提供を皮切りに、業界別・用途別のワークフローおよびテンプレートを順次拡充していく方針である。製造業、医療・ライフサイエンス、金融・投資など、資料管理・情報共有・意思決定において高度な情報統制が求められる業界・用途に対応したメニューを整備し、企業の実務課題に即した支援体制を構築していく。

会社概要
  • 会社名:リーガルテック株式会社
  • 代表取締役社長:平井 智之
  • 所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
  • 設立:2021年3月
  • 資本金:3.79億円
  • 主要株主リーガルテックグループ株式会社
  • 事業概要:特許AIプラットフォーム「MyTokkyo.Ai」、AIデータプラットフォーム「IPGenius」、M&Aプラットフォーム「リーガルテックVDR」の開発・提供
  • コーポレートサイト:https://www.legaltech.co.jp/
  • 製品ページ:https://www.vdrs.jp
  • お問い合わせ:https://form.legaltech.co.jp/aos/legaltechvdr/input/